親はいくつになってもバカ
「バカを見たけりゃ親を見ろ」という言葉がありますが、子どもの前ではどんな親も親バカになります。
「パパと結婚するの!」
ドラマとかで、こんなセリフたまーに聞きます。
完全フィクションの妄想世界だと思っていたのですが、本当に言うんですね。
「パパと結婚するの!」って。
ズキューーンと胸を撃ち抜かれたような衝撃を覚えました。
こんな甘美な言葉があるなんて!!
父親は娘の成長と共にどんどん純化していきます。
良くも悪くも、男性の毒気のようなものは抜けていきます。
自分の若気の至りは棚に上げて、娘に近づく悪い虫のことを考えると、居ても立ってもいられなくなります。
因果応報と言われれば、それまでなのですが。
昔はヤンチャしてたけど、娘ができて豹変した梅宮辰夫みたいな感じ、といえばわかりやすいでしょうか。
まだまだ先の話ですが、結婚式では嗚咽をもらしながら号泣するな。こりゃ。
さて、シングルファザーになってまず最初に悩んだのは、どこに住むかです。
極端な話、どこに住んでもいいんですよ。
沖縄や北海道に引っ越しても、さらには海外に移住してもいんです。
ある意味フリーダム。(半分本気で沖縄移住計画も考えましたが、、、)
仕事、家事、育児を考えると、そんなお気楽に実行できませんが、それまでのしがらみがなくなるのは事実です。
結局、現実的に考え両親を頼って実家に住まいを移し、久しぶりの親子同居生活を送っています。
実家で暮らすのは高校以来、実に20年ぶりです。
20年ぶりに帰る実家は驚くほど変わらず、時の流れが止まっているんじゃないか?と思うほどです。
それは家族が相変わらず健康で、限界集落と思えた地元もそれなりに維持しているという証なので、幸せなことなのですが。
引っ越し当初は、洗濯とか掃除とか食器洗いとか簡単な料理とか、それなりにやっていましたが、今は気が付くと母親がほとんどやってくれます。
「これじゃいかん!!」と思いつつも、早朝に母親すませてしまうので、娘と熟睡中の私には手伝う暇もありません。
更に、「ご飯はちゃんと食べているのか?」とか「疲れてないか?」とか「仕事は順調か?」とか、いろいろ心配してきます。
いやいやいやいや、オレもうちょっとで40歳だぜ?
人生も折り返りを過ぎ、大抵のことは自分で管理できるんだぜ?
なのに、この子ども扱いはなんだ?
と、思いましたが、もうすぐ40歳になるおっさんでも、母親にとってはかわいい息子のままらしいです。
やっぱり、親はいくつになってもバカなんですね。
そして、私も娘の前ではずっとバカなんだろうな。